生活倉庫

平成20年10月27日、静岡地方裁判所浜松支部において、株式会社生活倉庫と元加盟店間の訴訟の判決が言い渡されました。

同訴訟を担当した中野弁護士のコメントを紹介します。





生活創庫本部、「開業後に、ロイヤリティーの対価と評価できるような十分な経営指導があったということはできない」と判決で認定される!


1 判決の結論

2008年10月27日、北九州市の「創庫生活館八幡西店」(1996年8月契約)と鹿児島県姶良郡の「創庫生活館加治木店」(1998年5月契約)・「創庫生活館国分店」(2000年9月契約)とに対し、生活創庫本部がロイヤリティーと違約金、競業禁止を求めた裁判において、支払うべきロイヤリティーはその5%だけで損害賠償請求も競業禁止も認めないとの判決が出ました(提訴2005年)。




2 判決の解説

静岡地方裁判所浜松支部は、和白の九州物流センターにおける加盟店向け卸販売を2004年10月8日に中止して以来、生活創庫本部が再開しなかったことは、加盟店に対して安定的に商品を供給するという機能を十分に果たしていなかったものと認め、生活創庫本部が、商品供給義務を履行していなかったと認定しました(判決32p)。

また、生活創庫本部が開業後には、FC通信を発行した程度であって、「その他特に経営指導は行われなかったと認めることができるから、開業後に、ロイヤリティーの対価と評価できるような十分な経営指導があったということはできない」と認定しました(判決34p)。

そして、生活創庫の屋号「創庫生活館」(商標権は大半の商品・役務についてユニー株式会社が所有)の価値が全くないとはいえず、その価値はロイヤリティーの5%が相当であるから(判決34p)、5%だけ、ロイヤリティーの支払義務を認め、残りの95%のロイヤリティーについては生活創庫本部の請求を棄却しました。

さらに、加盟店契約のロイヤリティーの中心的対価が商品供給義務であり、その不履行があり、そもそも定額ロイヤリティーの5%しか請求できない立場であった生活創庫本部が、「ロイヤリティーの未払いを理由として本件加盟店契約を解除して、園賠償額の予定の合意に基づき損害賠償の支払を求めたり、競業禁止義務条項に基づきその営業の禁止を求めることは、信義則上許されないというべきものである。」(判決35p)として、損害賠償請求と競業禁止請求は認められないと判断しました。

加盟店側からの反訴として、加盟金と既払いロイヤリティー全額の合計額を情報提供義務違反などの不法行為に基づき損害賠償請求していましたが、これらについては棄却されています。

 

 


3 この判決の意義

1 生活創庫本部が、FC通信を発行しただけで、訪店も数回(8年間のうち)行っただけでは、ロイヤリティーの対価たる経営指導をしていなかったと認定されたこと。

2 商品供給義務を果たしていなければ、ロイヤリティーは5%しか支払い義務がないこと。

3 判決の論理でいけば、少なくとも九州の加盟店は、2004年10月8日以降のロイヤリティーは5%しか支払義務がなく、信義則上、これ以上のロイヤリティーの未払いを理由として解除や損害賠償の請求、競業禁止を求めることはできないこと。

4 証人として出廷した社員や加盟店の証言も、堀之内九一郎社長の証言も、商品供給義務の履行について信用されなかったこと。

 

なお、堀之内九一郎社長は、加盟店向けには、「大勝利」と説明しながら、本判決を不服として控訴しています。









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